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アカデミズモは、アカデミズムの裏庭。そこには亀たちが棲んでゐます。



もともとは「京都アカデメイア」スタッフのグループブログの一つということで始めたブログですが、現在は個人的な雑記として用いています。心にうつりゆくよしなしごと等を記録することとします。

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2010-06-24

戦後ダイエット記事@大宅荘一

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以前調べたことメモが出てきたので、up。


日本戦後ダイエット史について調べようとして、まず、『大宅荘一雑誌記事索引総目録』で、「痩身美容」記事の件数を調べてみた。

(その次項である「美容体操」記事にも似たものが含まれているのだが、ここでは含んでいない)

19171
19593
19601
19622
19661
19701
19721
197313
197431
197533
197635
197744
197883
197977
198099
198162
198246
198330
198434(~7月)
198591
198684
1987178
198836(~4月)


・1917の記事は、「減食講演隊 フレッチャー食養法」と題する『日本一』の記事。

フレッチャーフレッチャーイズムのフレッチャーと思われる。1913に「完全咀嚼法」が出ている(日本語訳は1940年)。

・73年以降、この項の記事が急増。

・「ダイエット」の語がタイトルに初めて使われている例は、1973.12.10の「ダイエットメニューつき・美しくやせる週間スケジュール」。

・「ダイエット」の語は、当初は本来の意味で使われていた模様。その後、「アメリカン・ダイエット」など、外来の痩身法を言うときに限ってよく見られるが、80年代半ばには今と同様痩身の努力全般を指して使われている模様。



・「やせるための食事と薬」(週刊現代、1960.12.18)

・「やせたいブームに危険信号 待った!をかけたい学会報告」(週刊読売、1962.11.25)、「命がけのやせ薬 死んでもやめられない女の心理」(週刊新潮、1966.2.5)など、この頃にはすでに女性の痩せブームがあって、それに警鐘を鳴らす男性誌、という構図が出来ていたようだ。

・73年以降、女性週刊誌ダイエット記事急増。

・「気になる部分を直して流行を楽しもう」(微笑、1973.11.3)

・女性誌にはそれぞれのカラーがあったらしく、たとえば『微笑』は、「夫に嫌われない妻の体」という観点にこだわったり、いち早く「セックスでやせるんですって!」(1976.1.10)と言い出したりしている。

・「苦労しないでやせちゃおう」(ヤングレディ、1974.3.25)など、75年頃には、現在と同じく、「食べながら痩せる」が流行し始めている。

耳つぼダイエットこんにゃくダイエットなど、さまざまなダイエットがはやったかと思えば、「これまでのダイエット法は間違っていた」記事が出るなど、今と同様の歴史が延々繰り返されている。

・84、5年から、鈴木その子の名前が頻出。彼女のインパクトの大きさが分かる。(※その子の処女作『やせたい人は食べなさい』は80年刊。)

・80年代半ば以降は、芸能人のダイエットネタも増える。「無理なく・美しく・健康にやせる」が、少なくとも建前上の理想となっている。無理なダイエットや痩せ願望による病気・死は、猟奇ネタとして扱われるか、男性週刊誌による警鐘として現れている模様。



◎こうなると、摂食障害の記事索引も調べたくなるのが人情。

→ 同様に、大宅荘一から一般雑誌の記事を見てみる。

(※医学論文数については、下坂・佐川の報告がある。)


・「スマートになりたい!太りたくない!「だから食べない」がひきおこす恐怖の神経病!」(ヤングレディ、1973.9.3)、「若い女性に急増中 "思春期やせ症"って?」(女性セブン、1976.11.24)など、驚いたことに、ダイエット記事が急増した73年から既に、女性誌によって拒食症の恐怖が指摘されている。(後者では下坂が招かれ鼎談をしている)

・80年代に入ると、摂食障害関連記事は増える。(とはいえダイエット記事ほどの数ではない)

・特に『女性自身』は摂食障害ネタがお気に入りらしく、実例を伴い、頻繁に特集。

・そこでは、「やせる!失敗成功おどろき実例集 「やせたい!」のあまり死んでしまった女性もいます ほか」(女性自身、1982.10.28)、「激増!拒食症 「やせたい!」一心で食事を拒否 14歳の少女が衰弱死した悲惨な例も」(同、1982.11.4)など、拒食症=ダイエットの失敗 として取り上げられている。

・「ヤセあせり嘔吐病」「食べては吐き、食べては吐く奇病」(女性自身、1981.7.16)、「病的飢餓」(リーダーズ・ダイジェスト、1982.4, 週刊文春、1982.4.15)、「詰め込み吐き出し症」(リーダーズ・ダイジェスト、1982.4)などの呼称。

摂食障害=思いつめる子・マジメな子・良家の子がかかる、などの言説が、80年代ぼちぼち見られ始める。(医学論文では60年代から既に言われていた傾向。)

カレン・カーペンターの死は、1983.2.4




※関係ないけどおもろかったこと。大宅荘一には、「おんな」って項目があるのだが、その下位項が面白い。女性固有の問題(とりあえずは)に関するさまざまなトピックに並んで、「ポルノ」とか「おとこ」とかがあるのである。つまり、大宅荘一においては、「(性的存在としての)おとこ」は、「おんな」の下位分類なわけか! っていうか、「おんな」という分類名が、「性に関するもの」と同義に使われてるんですね。まあよくあることだが。大宅荘一ってイバ校出身ってこと以外はどんな人かよく知らなかったのだがwikiで今調べてみたら「総白痴化」と「駅弁大学」の人なのか。というか、「駅弁大学」の意味を今知った。駅弁食べないと行けないような辺鄙なところにある大学のことだと思ってた。

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